情報処理安全確保支援士試験 不合格体験記|300時間勉強して午後試験で落ちた話
応用情報技術者試験に合格したあと、情報処理安全確保支援士試験に挑戦しました。300時間以上は勉強したつもりでしたが、結果は午後試験で不合格。なぜ落ちたのか、次にどう対策するのかを振り返ります。
情報処理安全確保支援士試験は、IPA公式では午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後で構成され、午後は150分・記述式・4問出題中2問解答です。応用情報技術者試験の合格などにより、申請すればその後2年間、午前Ⅰ免除を受けられる制度もあります。詳しくはIPA公式の情報処理安全確保支援士試験ページを確認してください。
また、2026年度からは高度試験・情報処理安全確保支援士試験もCBT方式へ移行予定です。この記事では私の受験時点の体験をもとに書いていますが、受験前には必ずIPA公式の2026年度実施予定などで最新情報を確認してください。
はじめに
応用情報技術者試験に合格したあと、次にどの高度区分へ挑戦するか。
私は、まず情報処理安全確保支援士試験に挑戦しました。
理由は、セキュリティ分野はすべてのシステムエンジニアに必要な知識であり、今後さらに重要性が高まると考えたからです。
また、情報処理安全確保支援士試験は、他の高度区分と比べても挑戦しやすい印象がありました。
応用情報技術者試験に合格したあとであれば、午前Ⅰ試験の免除制度も活用できます。
午前Ⅰの負担を減らせるなら、午前Ⅱと午後試験に集中できる。
そう考えて、情報処理安全確保支援士試験にチャレンジしました。
しかし、結果は不合格でした。
タイトルの通り、午後試験で落ちました。
300時間以上は勉強した
この試験に向けて、私は300時間以上は勉強したと思います。
午前Ⅱ対策も行いました。セキュリティ用語も覚えました。過去問も解きました。午後問題にも取り組みました。
それなりに時間をかけて準備したつもりでした。
それでも、結果は不合格でした。
正直、かなり悔しかったです。
「これだけ勉強したのに落ちるのか」「応用情報には合格できたのに、ここから先はやはり難しいのか」「午後試験で何が足りなかったのか」
試験後は、かなり考えました。
敗因は、単語の意味を深く理解していなかったこと
私が考える一番の敗因は、単語の意味を深く理解していなかったことです。
セキュリティの用語は、似た言葉が多いです。
認証、認可、アクセス制御、暗号化、署名、証明書、脆弱性、脅威、リスク、インシデント、ログ、監査、可用性、完全性、機密性。
午前問題では、これらをある程度覚えていれば解けることがあります。
選択肢の中から正しいものを選ぶ形式であれば、用語の雰囲気や見覚えで対応できることもあります。
しかし、午後試験は違います。
午後試験では、自分の言葉で説明する必要があります。
問題文を読み、状況を理解し、設問に合わせて、必要な言葉を使って答えなければなりません。
ここで、用語の理解が浅いと一気に崩れます。
なんとなく知っている。聞いたことはある。午前問題なら選べる。
このレベルでは、午後試験では通用しないと感じました。
文字数制限がない問題ほど怖い
情報処理安全確保支援士試験の午後問題では、記述式の問題が出ます。
中には、明確な文字数制限がない形式もあります。
私は、この文字数制限がない問題を甘く見ていました。
文字数制限がないということは、自由に書けるということです。
しかし、自由に書けるということは、逆に言えば、理解度がそのまま出るということでもあります。
よくわかっていれば、必要なことを簡潔に書けます。
一方で、理解が浅いと、文章がぼやけます。
私も、午後試験の中で、少し濁して書いてしまった問題がありました。
「たぶんこういうことだと思う」「この方向性で書けば部分点がもらえるかもしれない」「はっきり断定する自信がないから、少し広めに書いておこう」
このような感覚で回答してしまった部分がありました。
今振り返ると、その時点で負けていたと思います。
採点者から見ると、「この人は本当に理解しているのか」「言葉の意味を正しく使えているのか」「問題文の状況に合わせて答えられているのか」が見えるはずです。
なんとなく書いた回答は、やはりなんとなくの回答になります。
午後試験では、それが点数に出たのだと思います。
午前対策と午後対策は別物
情報処理安全確保支援士試験では、午前Ⅱ対策も必要です。
午前Ⅱはセキュリティ分野の知識を問われます。
過去問を解き、用語を覚え、正解率を上げることは大事です。
ただし、午前Ⅱで点が取れることと、午後試験で合格点が取れることは別物です。
午前Ⅱは、選択肢から正しい答えを選ぶ試験です。
午後試験は、問題文の状況に合わせて、自分で答えを書く試験です。
この差はかなり大きいです。
午前問題では、「この用語は見たことがある」「この選択肢は明らかに違う」「消去法でこれだ」という解き方ができます。
しかし、午後試験では、自分で言葉を出さなければなりません。
用語を知っているだけではなく、その用語を使って説明できるレベルまで理解する必要があります。
午後試験は問題との相性もある
今回の不合格を振り返ると、午後試験は問題との相性もあると感じました。
自分が得意なテーマが出るか。問題文が読みやすいか。設問の聞かれ方が自分に合っているか。本番で落ち着いて読み取れるか。
こうした要素で、得点は変わると思います。
もちろん、相性のせいだけにするつもりはありません。
合格できる人は、どのような問題が出ても、一定の得点を取れるだけの実力があります。
ただ、情報処理安全確保支援士試験の午後問題は、知識だけでなく、読解力、記述力、問題文との相性も影響します。
だからこそ、1回落ちたからといって、すぐに諦める必要はないと思っています。
300時間勉強しても落ちた理由
300時間以上勉強したのに落ちた理由は、勉強量が足りなかったというより、勉強の質に課題があったのだと思います。
私は、知識を入れる勉強はしていました。
用語を覚える。過去問を解く。解説を読む。午前Ⅱ対策をする。
ここまではやっていました。
しかし、午後試験で求められる力は、それだけではありません。
必要だったのは、次のような力でした。
- 単語の意味を深く理解する
- 関連ワードをつなげて説明できる
- 問題文の状況に合わせて答えられる
- 自分の言葉で短く正確に書ける
- あいまいな表現で逃げない
- 設問に対して真正面から答える
私はここが足りていなかったと思います。
今後の対策
今後、再チャレンジするために、午後問題対策をかなり重視する予定です。
基礎知識は一通り学んだつもりです。
次に必要なのは、その知識を午後試験で使える形に変えることです。
具体的には、次のような対策をします。
1. セキュリティ用語を自分の言葉で説明する
2. 単語から関連ワードを連想できるようにする
3. 過去問の設問ごとに解答根拠を探す
4. 解答例を写すだけでなく、自分で書く
5. 自作で問題を作れるレベルまで理解する
6. 文字数制限がない問題でも、簡潔に答える練習をする特に重視したいのは、単語から関連ワードを想像する練習です。
たとえば、「認証」という言葉が出たら、本人確認、パスワード、多要素認証、証明書、生体認証、ID管理などを連想する。
「ログ」という言葉が出たら、監査証跡、改ざん防止、アクセスログ、操作ログ、保管期間、インシデント調査などを連想する。
「脆弱性」という言葉が出たら、パッチ適用、診断、CVSS、ゼロデイ攻撃、設定不備、入力チェックなどを連想する。
このように、用語を単独で覚えるのではなく、関連する概念とセットで理解する必要があります。
自作問題を作れるレベルを目指す
次の対策として、自作で問題を作れるレベルを目指したいと考えています。
午後問題に強くなるには、単に答えを覚えるだけでは足りません。
自分で問題を作れるくらい理解できていれば、その分野の構造が見えているはずです。
たとえば、「この状況なら、どのようなリスクがあるか」「この対策では何が不足しているか」「このログから何を確認すべきか」「この設計では、どこに脆弱性があるか」「このインシデント対応で、次に何をするべきか」といった問いを自分で作れるようにする。
そこまでできれば、午後試験でもかなり戦えると思います。
午後問題は、知識をそのまま答える試験ではありません。
知識を使って、状況を判断する試験です。
そのため、知識を使う練習が必要です。
ChatGPTを使った午後対策
今なら、ChatGPTを使った午後対策も有効だと思います。
ただし、答えを丸投げする使い方ではなく、理解を深める使い方が良いです。
たとえば、次のように使います。
情報処理安全確保支援士試験の午後問題対策として、
「認証」「認可」「アクセス制御」の違いを、
設問で問われたときに使える表現で整理してください。この午後問題の設問について、
解答根拠が問題文のどこにあるかを整理してください。この解答はあいまいですか?
採点者に理解していると伝わる表現に直してください。このセキュリティ用語から関連ワードを10個出し、
それぞれ午後問題でどう問われるかを説明してください。情報処理安全確保支援士試験の午後問題風に、
ログ管理をテーマにした記述問題を作ってください。ChatGPTは、用語整理、関連ワードの洗い出し、自作問題の作成、解答表現の改善に使えます。
特に、午後問題のように「自分の言葉で説明する力」が必要な試験では、AIを壁打ち相手にするのはかなり有効だと思います。
ただし、AIの回答をそのまま信じるのではなく、必ず公式の過去問題や信頼できる教材と照らし合わせながら使うべきです。
合格後に登録するかは悩みどころ
情報処理安全確保支援士試験に合格したあと、情報処理安全確保支援士として登録するかどうかは、正直悩みどころです。
試験に合格することと、登録することは別です。
個人で資格を維持する場合、登録や更新、講習などの負担もあります。
会社で必要とされる立場なら登録する価値は大きいと思います。
一方で、個人で持っていてどこまで活用できるかは、人によって違います。
そのため、私自身も、合格したら登録するかどうかは改めて考えるつもりです。
まずは試験に合格する。
登録するかどうかは、その後で考えます。
不合格でも、勉強した価値はあった
結果は不合格でした。
しかし、300時間以上勉強したことが無駄だったとは思っていません。
セキュリティの知識は、システムエンジニアにとって確実に役に立ちます。
開発でも、保守でも、運用でも、設計でも、セキュリティを意識しない仕事はありません。
今回の勉強を通して、次のような収穫がありました。
- セキュリティ用語に強くなった
- ログや認証の見方が変わった
- リスクを考える癖がついた
- 午後試験の難しさを体感できた
- 自分の理解の浅さに気づけた
不合格だったからこそ、午後試験で本当に必要な力も見えてきました。
これから受ける人へ
これから情報処理安全確保支援士試験を受ける人には、次のことを伝えたいです。
午前Ⅱは過去問で対策する。ただし、午前Ⅱだけで安心しない。午後試験は、用語を自分の言葉で説明できるレベルまで理解する。あいまいな表現で逃げない。文字数制限がない問題ほど、簡潔に正確に書く。解答例を読むだけでなく、自分で書く。問題文の根拠を探す練習をする。1回落ちても諦めない。
この試験は、かなり難しいです。
300時間勉強しても落ちることがあります。
ただ、挑戦する価値はあります。
セキュリティを深く学ぶことで、エンジニアとしての視野は確実に広がります。
まとめ
私は、応用情報技術者試験に合格したあと、情報処理安全確保支援士試験に挑戦しました。
しかし、結果は午後試験で不合格でした。
300時間以上は勉強したと思います。
それでも合格できませんでした。
敗因は、単語の意味を深く理解していなかったことです。
午前問題では、なんとなく覚えていても解けることがあります。
しかし、午後試験では、自分の言葉で説明する必要があります。
特に、文字数制限がない記述問題では、理解が浅いと回答がぼやけます。
私自身も、濁した表現で書いてしまった部分がありました。
その結果が、不合格だったのだと思います。
次回は、午後問題対策を中心に行います。
単語から関連ワードを連想する。自作問題を作れるレベルまで理解する。あいまいな表現で逃げず、設問に対して正面から答える。
この力をつけて、再チャレンジします。
情報処理安全確保支援士試験は難しい試験です。
しかし、セキュリティを本気で学ぶには、とても価値のある試験だと思います。
不合格で終わらせず、次は合格を目指します。
受験前の注意
情報処理安全確保支援士試験は、年度によって実施方式、科目名称、試験日程、免除制度の扱いが変更される可能性があります。
受験する際は、必ずIPA公式サイトで最新の試験制度、出題範囲、申込情報、免除制度、登録制度を確認してください。
